図書館は、日々新しく出される情報も含め、それらを整理・保存し、いつでも誰でもどこからでも取り出せる機能です。
図書館サービスを円滑に動かすための要でデータベースのもとになる情報(MARC)を、TRCは作成し提供し続けています。TRC MARC累積件数は約420万件(2024.4現在)です。
MARCとは
利用者が求める情報を、図書や雑誌、電子資料やWebなどから探し出すのが「レファレンスサービス」です。このサービスを提供する図書館スタッフには情報処理、情報検索の能力・技術が求められます。
MARCはこれら情報検索の重要なツールのひとつとなる「図書館専用のデータベース」です。
MARCには、図書、雑誌、視聴覚資料の詳細な情報が、図書館界で認知された一定の法則に基づいて収められています。
図書館の情報提供サービスは、MARCとそれを活用する図書館スタッフの高度な情報検索能力によって成り立っています。
MARC(MAchine Readable Cataloging)機械可読目録=コンピュータ処理可能な書誌情報
MARCの役割 その1 検索
例として「司馬遼太郎」を検索してみましょう。
キーワードで検索すると2,000件以上のMARCにヒットしました。
いろいろな項目で絞って検索すると、効率よく検索できるだけでなく、意外な発見ができます。
もちろん著者名検索をすれば全著作が検索できます。
MARCの役割 その2 貸出・返却作業/選書作業(選書・発注・検収・受入)/蔵書点検時
ICタグと連動して貸出・返却業務の機械化、予約棚、セキュリティゲートの制御などにもMARCが活用されています。
TRC MARCの実例
TRC MARCはタイトル・著者・出版者・分類・件名などの基本項目に加え、ジャンル、内容紹介、装丁などさまざまな角度から多様な項目を入力しています。
TRC MARCの特長
- 迅速性
- 新刊図書の発売に合わせ、MARCが作成されます。
- 正確性
- 約100名の専門スタッフが、現物図書を元に、何重ものチェックを重ねながら作成します。
- 網羅性
- 取次店のほか、さまざまなルートで見本を入手。年間約8万件の新刊図書を網羅しています。
- 情報量の多様性
- 1,300に及ぶ項目があります。
- 拡張性
- 典拠ファイル※との連携でさらに高度な検索を実現します。
※典拠ファイル:MARCの精度維持を目的とし検索効率の高いデータベースを作成するための辞書的ファイル。TRCは、「個人名」「団体名」「件名」「学習件名」「出版者」「全集」「シリーズ」「著作」の8つの典拠ファイルを提供しています。
- データの更新
- 累積データについて、受賞情報、書評情報、課題図書情報等の適宜追加、新主題への対応をしています。
TRC MARCが選ばれる理由
- 多機能性
- TRC MARCは「典拠ファイルT」による検索が可能です。このファイルを使用することによって、同姓同名の人を区別する、あるいは表記の異なる同一人物を関連付ける、といったことができるようになります。
また「内容細目ファイルT」「目次情報ファイルT」「TRC雑誌データ」がTRC MARCの検索能力をさらにパワーアップさせます。 - コスト削減
- TRC MARCを導入することで、コンピュータシステムと「TRC物流システム」が連動して、図書館の資料調達コストを大幅に軽減します。
- 高い汎用性
- TRC MARCは、多くのメーカーのコンピュータシステムで利用されています。
コンピュータメーカーはTRC MARCを日本の標準的な書誌データと認識し、それにあわせたプログラムを標準搭載しています。
TRC MARCとコンピュータシステムは相互補完的な関係にありますので、コンピュータメーカーとTRCは定期的に技術情報を交換しています。
TRC MARCとコンピュータシステムは、常に連携しながら図書館を支えています。
TRC MARCは、書誌データとして完成度が高いだけでなく、多くの機能を併せ持ち、費用対効果が高いことが評価されています。また、他にかわる製品がないことから、多くの自治体から製品指定を受けてご採用いただいています。
TRC MARCの実績
日本の公共図書館3,292館(日本図書館協会編『日本の図書館』2023より)のうち2,935館がTRC MARCを使っています。(2024年6月1日時点)
こちらでご紹介の「TRC MARC」を新たにご検討いただく際は、下記までどうぞ。