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「宇宙学校・いな」@伊奈町立図書館
2014年10月19日(日)埼玉県の伊奈町に1日限りの宇宙学校が開校しました。
「宇宙学校・いな」です。
宇宙航空研究開発機構【JAXA】から4名(校長先生、授業を担当する先生2人、事務局1人)をお迎えしての開催となりました。
当日は伊奈町立図書館の近くにある「伊奈町総合センター」に会場をご提供いただいております。
参加者は小学生とその保護者が中心で、中学生、高校生以上の方たちの参加もあり、約200名集まりました。
13:00に開演しまして、僭越ながら私、伊奈町立図書館館長からの挨拶、そして「宇宙学校・いな」の校長先生、大川拓也先生からのお言葉と、本日の授業に関する説明があったあと1時間目の授業に入りました。
1時間目の授業は丸祐介先生による「飛行機のように宇宙へ行く乗りもの」。
この「飛行機のように宇宙へ」には2つの意味があり、ひとつは『飛行機のような形ののりもので宇宙へ行く』という意味で、技術的に飛行機の速度を速くしていって宇宙に到達するという考え方(スペースプレーン)について。
もうひとつは『飛行機のように気軽に宇宙へ行く』で、「宇宙へ行く乗りもの」が飛行機の世界のように社会的経済的に成立する必要性について、詳しくお話していただきました。
内容はかなり高度で、先生が話すことばの中に専門用語も含まれ難しい部分もありましたが先生のお話が授業が終わり、校長先生から「では質問がある人~」という声がかかるや否や、多くの子どもたちがあちこちから「ハイ!」「ハイ!!」とまっすぐ手が挙がりました。
質問の内容は「何人乗りの宇宙船が作れるか?」や「なんでロケットは使い捨てなのか?分離した部分はどうなる?」など授業内容に則した質問や、「宇宙に行ったとき、動物にさわりたくなりますか?」というかわいい質問も飛び出しました。
質問時間は40分くらいありましたが、たくさんの子たちが手を挙げるので、1時間目の時間内にすべての質問に答えられないほどに、会場は盛り上がりました。
2時間目の授業は埼玉県出身の村田泰宏先生で、テーマは「宇宙から 宇宙を見る」。
宇宙とは地球の地上から何km以上、上空のことを指すのか?というお話や、月、太陽、主要な星、衛星から地球がどれくらい離れているかをスクリーン上の数値でわかり易くご説明いただきました。
また宇宙から星を観るにあたって、いろいろな電磁波で観測する必要があるという話、宇宙から宇宙を観るための天文衛星の種類や歴史のお話がありました。2時間目もちょっと小学生には難しいかなという部分はあるものの興味深いテーマでした。1時間目と同じように授業が終わると質問タイム!
ここでもたくさん手が挙がり「宇宙で雷はおこるか?」「銀河と銀河は衝突するか?」などの質問に先生方が丁寧に答えられていました。中には「宇宙の外側には何があるか?」「ビッグバンは何の物質を由来として起こったのか?」など高度な質問や「相対性理論とは?」というおそらくこの時間内に、先生でも説明するのが難しい質問も出てきて、楽しい時間も時間切れとなりました。
「宇宙学校・いな」に出席してくれた子どもたちの多くは、この先も今日の貴重な時間を印象深く覚えているんじゃないかなと思います。
今日感じた不思議、好奇心、感動から何かを得て、将来JAXAや宇宙にかかわる仕事に就く子どもたちがいるかも?と想像するだけでワクワクしますね。
最後に、このイベントをJAXAの方々、伊奈町関係者、伊奈町立図書館スタッフとともに、開催できたことをうれしく思います。ありがとうございました。
伊奈町立図書館(埼玉県)
館長 馬渕忠秀
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