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TRCが協賛している「第21回 図書館を使った調べる学習コンクール」の表彰式が行われました


2018年2月24日(土)に、公益財団法人図書館振興財団主催(文部科学省ほか後援、株式会社図書館流通センターほか協賛)の「第21回 図書館を使った調べる学習コンクール」の表彰式が、東京都台東区の「上野精養軒」「桜の間」にて執り行われました。


今回の応募作品数は、過去最高だった前回を約1万4千点も上回る、9万1,908点の作品を国内外の皆様からご応募いただきました。127名の審査員による5次の審査を経て、入賞32作品3団体が選ばれました。表彰式には受賞関係者が約100名、出版社・御来賓の方々・後援団体の方々などが約140名、計240名の方々にご出席いただきました。


表彰式では公益財団法人図書館振興財団理事長 石井昭の挨拶のあと、文部科学大臣からご祝辞をいただきました。続いて文部科学大臣賞、観光庁長官賞、「国連生物多様性の10年日本委員会」賞など各賞の表彰が行われ、表彰状、楯と副賞がそれぞれ受賞者たちに手渡されました。


全ての表彰を終えたのち、作品『守る命 守れない命~外来種って何??特定外来種の殺処分を考える~』で文部科学大臣賞小学生の部(高学年)を受賞した袖ケ浦市立平岡小学校5年の柳田蓮くんに、受賞者のことばをいただきました。
ニュースで聞いた動物園のサル殺処分について胸を痛めていた柳田くんは、学校司書さんに教えてもらった『外来生物ずかん』をきっかけに、特定外来種の問題に興味を持つようになったそうです。柳田くんは調べ学習を通して、「誰かの命を大切にすることは、自分の命を大切にすることにつながる」と分かったと述べ、図書館を使って調べものをする楽しさをみんなに伝えていきたいと語りました。


表彰式のあとは休憩をはさみ、同じく「桜の間」にて懇親会が行われました。懇親会ではTRC会長の谷一文子が乾杯の音頭をとり、受賞者同士やご家族、来賓の方々や出版社の方々など、皆さん同士で歓談し、たのしい時間を過ごしていました。また、受賞者からの喜びの声を発表いただいたお1人として、アメリカ・シカゴから応募した作品『世界一の大仏~東大寺大仏のひみつにせまる~』で優秀賞・海外子女教育振興財団賞を受賞した船本唯さんが、海外で日本のことを調べる苦労を語ってくれました。シカゴ双葉会日本語学校補習校の図書室には2万冊の本がありますが、大仏のことが書かれた本はほんのわずかだったそうです。そこで船本さんは図書室にある本を最大限に活用し、動物図鑑で大仏と動物の大きさを比較したり、鉱物図鑑で大仏の資材について調べたりしました。また作品には得意な絵を多く取り入れ、大きな紙に大仏を描いて自分が感じた大仏の大きさを表現したのだと話していました。


懇親会の中締めにて審査員の小峰紀雄氏(公益財団法人読書推進運動協議会名誉会員)よりお言葉をいただきました。出版社として児童向けの本を制作するにあたり、この「図書館を使った調べる学習コンクール」を参考にしているとのことで、「子どもたちが図書館で調べ物をするために、どんな本が必要だろうか?」と考えるヒントとなっていると語ってくださいました。
新たに今年も、2018年9月より募集が始まります。図書館をさらに活用し、調べて考える楽しさを知っていただき、身近な疑問を主体的に調べることで「考える力・生きる力」が備わることを願い、TRCでは図書館総合支援企業として、自ら学ぶ子どもたち、大人たちをこれからも支援してまいります。
掲載:2018.03.26