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TRCが協賛している「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」の表彰式が行われました

2017年2月25日(土)に、公益財団法人図書館振興財団主催(文部科学省ほか後援、株式会社図書館流通センターほか協賛)の「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」の表彰式が、東京都台東区の「上野精養軒」「桜の間」にて執り行われました。

上野精養軒
上野精養軒

今回の応募作品数は、過去最高だった前回をさらに上回り、過去最多を更新する7万7千点を越える作品を国内外からご応募いただきました。のべ110名の審査員による数次の審査を経て、入賞30作品が選ばれました。また、地域コンクールも過去最高の全国91市区町村で開催され、そのうち主催3団体が「図書館を使った調べる学習活動賞」を受賞しました。

「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」受賞作品
受賞作品のレプリカとパネルを展示
「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」受賞作品
熱心に見る式典参加者

表彰式ではまず、公益財団法人図書館振興財団理事長の石井昭からあいさつがありました。主催者として多くの作品が応募されたことへのお礼を述べた後、文部科学大臣賞を受賞した、墨田区立両国小学校2年籾山大空君の作品『し…しりたい 江戸のヒーロー 勝海舟』についてふれました。勝海舟との対話を経てその人間性に迫る作品は一冊の本になるほどの高い完成度を持ち、選挙権を持つ日本人必読の書ではないかと感じて読み進めるにつれ、この作品に教えられる事が沢山あったそうです。

また、このコンクールの意義について、昨年国立教育政策研究所に、過去のコンクール入賞者のその後について研究していただいたことにふれ、「文部科学省が改訂する次期学習指導要領の柱のひとつ「アクティブ・ラーニング」のきっかけづくりとして、このコンクールが有効である」と評価をいただいたとのことでした。「アクティブ・ラーニングを先取りした学習活動」と認められたこの研究は、一冊の本(※)にまとめられています。(※公益財団法人図書館振興財団【編著】国立教育政策研究所【協力】『図書館と学校が地域をつくる』学文社)

公益財団法人図書館振興財団理事長 石井昭
公益財団法人図書館振興財団理事長 石井昭
「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式

全ての表彰を終えたのち、受賞者からのことばをいただきました。作品「美術館展示と陰翳礼讃論~ろうそくの明かりと美術館展示の可能性を考える~」で文部科学大臣賞を受賞した女子美術大学付属高等学校2年生の広瀬由子さんは、調べた動機について、「日本画は作品が描かれた当時となるべく同じ照明環境で鑑賞されるべきでは」と考え、レポートにまとめたこと、海外の美術館でも意見が聞きたいと考え、文部科学省の奨学金によりボストン美術館で学芸員と話し、さまざまな国籍の人にアンケート調査を行ったことなどを語りました。

「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式
「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式

表彰式のあとは休憩をはさみ、同じく「桜の間」にて懇親会が行われました。受賞者の皆さんは、審査員の先生方や来賓の方々、参加者の皆さん同士で歓談し、壇上の金屏風とプロジェクターの前で記念撮影を行うなど、それぞれが楽しい時間を過ごしました。懇親会会場と同じフロアにある「桐の間」では、今回の「図書館を使った調べる学習コンクール」入賞作品が展示され、式典に参加した多くの方々が素晴らしい作品に見入っていました。

「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式
懇親会の様子
「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式
美味しい食事やフルーツに舌鼓
「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式
受賞者ご家族皆さんではいチーズ
「第20回 図書館を使った調べる学習コンクール」表彰式
コンクール募集ポスターと一緒に

今回のコンクールでは、TRCが指定管理者として運営する「八千代市立中央図書館」が実施した地域コンクール「八千代市図書館を使った調べる学習コンクール」が「図書館を使った調べる学習活動賞」を受賞しました。「調べる学習応援BOOK」の作成や、「調べる学習コンクール授業」など授業支援を行い、公共図書館と学校の連携を深める取り組みが評価されました。

八千代市立中央図書館八木館長(中央)と図書館スタッフ
八千代市立中央図書館八木館長(中央)と図書館スタッフ

文部科学省が定める「総合的な学習の時間」では、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てることなどが求められています。20年前から「アクティブ・ラーニング」を先取りしてきた「図書館を使った調べる学習コンクール」は、節目となる20回目を経て、今年も2017年9月より募集が始まります。図書館をさらに活用し、調べて考える楽しさを知っていただくよう、TRCでは自ら学ぶ子どもや大人たちをこれからも図書館総合支援企業として支援し続けてまいります。

掲載:2017.03.31