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武庫川女子大学附属図書館/図書館流通センター共催セミナー
「働き方改革」の実現に向けて-非正規雇用者を主体とした図書館運営の課題-

少子高齢化の進行や地域コミュニティの衰退の中、平成24年6月に公表された文部科学省の「大学改革実行プラン」では、社会変革のエンジンとなる大学づくりが求められるようになりました。その1つが「地域再生の核となる大学づくり」(COC構想)です。

文部科学省は「地域と大学の連携強化」「大学の生涯学習機能の強化」「地域の雇用創造・課題解決への貢献」等を目標にしています。

大学は価値の高いリソースを有しています。本来、これらのリソースは地域の課題解決に活用されるとともに、地域の強みとしてもっと認知されて良いはずです。当セミナーは大阪大学、武庫川女子大学が有している知見を、地方自治体の運営に携わる方々と共有することで、自治体運営に活かしていただくことを目指しています。

開催日程平成29年8月2日(水)10:30~16:30、 8月3日(木)10:30~16:00
開催場所武庫川女子大学 中央キャンパス 日下記念マルチメディア館
※阪神電車 鳴尾駅から徒歩7分
※大学に駐車場はありませんので、お車でお越しの場合は、大学周辺の有料駐車場をご利用ください。
受講料12,000円
※お申し込み後にご請求書をお送りしますので、ご請求書発行後2週間以内に受講料のお振り込みをお願い申し上げます。
※受講料は2日間の昼食、およびレセプションの軽食を含みます。昼食は武庫川女子大学食物栄養学科が産学連携で開発したお弁当を提供させていただきます。
お申し込み期限平成29年7月31日(月) 先着順での受け付けになります。
定員300名
お申し込みは終了いたしました お申し込みはこちら

セミナーの内容

今年3月、安倍内閣で「働き方改革実行計画」が閣議決定されました。「働く人の視点に立って、労働制度の抜本的改革を行う」と謳われた「実行計画」で、問題とされているのが、「『正規』、『非正規』という2つの働き方の非合理な処遇の差」です。

自治体で働く職員の3割は非正規雇用者であり、公共図書館に限れば7割が非正規雇用者です。一方、これらの非正規雇用者は、市民サービスの最前線を担い、心理的にもキャリア形成としても大きな負担を強いられています。

当セミナーは、図書館の事例を元に、非正規雇用者のメンタルヘルス対策やキャリア形成にどのような課題があり、それらをどのように解決すべきかを考えます。更に、コストカットにフォーカスした従来の施設運営から脱却し、公共施設はどのように運営され、どのように利用されるべきかを検証し、公共施設の運営のあるべき姿を考察します。

プログラム

8月2日(水)
10:00~ 受付開始
時間講師課題
10:30~10:50川崎安子 課長図書館運営の課題
10:50~12:20伊藤ゆかり 准教授少子高齢化時代の非正規雇用者のキャリア形成
12:30~13:20 昼食
13:20~14:50佐々木淳 准教授非正規雇用者のメンタルとストレス
14:50~15:00 休憩
15:00~16:30小國隆輔 弁護士民間の視点から見る非正規雇用者の労務管理
16:30~17:30 学内見学会(希望者のみ)
8月3日(木)
10:00~ 受付開始
時間講師課題
10:30~12:00友枝敏雄 教授公共施設の利用者としての若者の意識
12:00~13:00 昼食
13:00~14:30西尾亜希子 准教授日本型雇用システムの視点から見る女性の活躍と雇用
14:30~16:00 レセプション

講師紹介

伊藤ゆかり(大阪大学 国際公共政策研究科 招へい委員・准教授)

公共図書館の職員は、自治体直接雇用の臨時・非常勤職員と、間接雇用の委託派遣職員の非正規職員が7割以上を占めています。1990年代では2割程度であった公共図書館の非正規雇用者の割合は急速に拡大しています。講演では、地域の市民サービスの最前線を担い、公共施設の運営を支えている非正規雇用者のキャリア形成について考えます。

佐々木淳(大阪大学 人間科学研究科 准教授)

仕事の量や質、上司と同僚との人間関係など、職場で生じるストレスには様々なものがあります。講演では、職場で起こり易いストレスとその対応について、臨床心理学の立場から紹介します。また、非正規雇用者のメンタルヘルスが悪化する要因はどのようなものがあるか、インタビューデータを元に考えます。

小國隆輔(俵法律事務所 弁護士)

図書館は地方公共団体が運営するもの、私立学校等が運営するものがありますが、最近では公立図書館の民間委託も増えてきています。
公共施設では正職員だけでなく、臨時的任用、有期雇用等、様々な雇用形態があるため、適切な労務管理のためには、地方公務員法、労働基準法、労働契約法等、複数の法令を理解する必要があります。講演では、民間の視点から、公営・民営の公共施設の労務管理を概観したいと思います。

友枝敏雄(大阪大学 未来戦略機構 特任教授)

若者の規範意識と社会観を、高校生調査データ(2001年、2007年、2013年と3時点に渡って行った高校生調査)のデータ分析を通してお話しします。
分析結果をふまえて、18歳選挙権をはじめとして、21世紀の日本の若者の姿をお伝えし、公共施設がこれらの若者にどのように利用されるかを考えます。

西尾亜希子(武庫川女子大学 共通教育部 准教授)

世界経済フォーラムによる2016年版「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」によると、日本の男女平等ランキングは144カ国中111位で、過去最低水準を記録しました。女性の政治家や管理職が少ない上、働く女性の7割が非正規雇用者であり、男女間の所得格差が大きいことなどがその理由です。講演では、女性の活躍と活用を阻む「日本型雇用システム」とその影響についてデータを使って明らかにし、自治体にとってもメリットのある対応のあり方について考えます。

お問い合わせ

株式会社図書館流通センター 関西支社 担当:宮田
〒564-0052 大阪府吹田市広芝町18番24号
TEL: 06-6380-0196(代)
  • 主催:武庫川女子大学附属図書館/株式会社図書館流通センター

掲載:2017.06.09